通信制絵画講座

2012年12月 9日 (日)

四国からの便り その2

フィリピンから新たな赴任先の四国に移られた菊地智徳さんより、便りが届きました。

以前のブログ記事で紹介させていただきましたように、四国では水墨画を描かれているそうで、メールには最近作の画像が添付されていました。

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画像に添えられたご本人のコメントには、、、
 
 「私が水墨による山水画に趣味で入ったのは、この4月です。
  ですから、まだ1年もたっていないのです。
 しかし、習うより慣れろ、で、筆が勝手に動いていく、という
 感覚がわかるようになってきました。 体の一部のなって
 きた、ということですね。

と。

画像を拝見した第一印象で次第に作品が洗練されてきた印象を持ちましたが、その理由がご本人の言葉に裏付けられているように実感しました。

・・・

常々思うのですが、絵画には、陸上競技の「長距離走」と「短距離走」のように二つのタイプがあって、基礎的なトレーニングににおいても、長時間をかけて形態や質感を描きこむ”持久力”型のデッサンと、瞬間的に特徴や印象を掴む”瞬発力”型のクロッキーとでは物を見つめる意識において使う筋肉(=感性)が違うように思うのです。

フィリピンでの菊地さんは、日本画感覚で細部まで丹念に描く水彩画で「長距離走の持久力」を身につけられ、四国では一転して短時間で一気に描き上げる墨絵を通じて「短距離走の瞬発力」を養われている訳ですが、、、。

そのどちらに利があるわけではありませんし、描き手の個性や画材の特性によって向き不向きもあると思うのですが、私自身、長距離走的な日本画を長い事描いて来て、ひょんなきっかけから墨絵を描くようになった事で、大きな変化のきっかけを掴む事が出来たようにも感じていますし、墨絵を描いていく中では日本画を描く事で得たものが大いに役立っているようにも思います。

そんな経験も踏まえて、菊地さんの変化や進化に親近感を感じるのと同時に、アメリカに渡って初めて墨絵を描いた時の新鮮な衝動が蘇えるようでした。

現在の私は「美の棲む処~展」に向けて墨絵作品を制作中で、折よくそんな「初期衝動」を思い起こさせていただく事が出来ましたので、その思いを胸にもうひと頑張りしてみようと思います。

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2012年9月24日 (月)

フィリピン 改め、四国からの便り

かつて赴任先のフィリピンから通信制・絵画講座を受講されていた菊地智徳さんから、お便りが届きました。

現在はフィリピンより帰国され、新たな赴任先の四国にて活動されているとの事で、メッセージには最近描かれた作品画像が添付されていました。

古典絵画の世界観をベースに色彩豊かな山水画を描かれてきた菊地さんですが、四国では心境新たにモノトーンの水墨画を描き始められたそうで、拝見した作品には墨の濃淡を活かした柔らかな空気感が溢れているように感じられ、道具や様式を変えても、一貫した「菊池ワールド」を追求される姿勢には、改めて敬意を表したい気持ちです。

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こうして、長い間教室を離れられた生徒さんが絵を描き続けて下さるのはとても嬉しいことで、教室や作家活動を続けていく上で大いなる励みにもなっています。

・・・

少し話題はそれますが、東北地方の大地震が来たときにも、それを強く意識した出来事がありました。

地震が起こったのは休講日にあたる金曜でしたが、直後の土曜クラスから欠席者が相次ぎ、しばらくの間は壊滅に近い状態に。

それでも、大きな被害にあった人々のことを思えば無事でいられただけでも幸せですし、そんな最中にも教室を訪れ混乱に動ずることなく筆を執られる生徒さんの姿に励まされ、休むことなく教室を続けました。

やがて、世間に吹き荒れた買いだめ騒ぎの影響で、店の商品棚から食料品や生活必需品が次第に底をつきはじめましたが、生きることに必要のない趣向品だけがたくさん売れ残る様を見て、「こんな時には、絵や絵画教室も同じように必要なくなるのだ」と、空虚で悲しい気持ちにもなりました。

これまで「自分さえ頑張っていれば何とかなる」と漠然と考えていたのが実は平和な世の中に依存しているだけで、風向きひとつ変われば「生活必需品」でない絵や絵画教室などはまるで無力で、果たして存在し続けることができるのか?と。

そんな不安に苛まれながら生徒さんが戻るのを待つ日が続きましたが、やがて教室を訪れた生徒さんの手には見たことのない新しい作品が携えられ、中には、ご実家やお身内が津波の被害に遭われた方や、ご自宅周辺で様々な被害を被った方も少なくありませんでしたが、「そんな時だからこそ絵に励まされ、絵を描くことで心の平静を保つことができたのだ」と。

教室を離れても絵を描き続け、それを心の支えにしていただけたという事がとても嬉しく、そんな生徒さんたちの力強い言葉がとても心強く感じ、改めて、「もっと”絵の力”を信じるべきだった」と、気持ち改まる思いでした。

・・・

絵画教室も、ある種の「学校」である以上、生徒さんが巣立って行くことも必然の流れですので、教室を離れる生徒さんを無理に引き止めたことはありませんし、生徒さんがひとりでも絵を描き続けて行かれるように教えられなかったら教室の意味がないとも考えます。

そんな思いから、「たとえ教室を離れたとしても、何らかの形で絵を描くことだけは続けて欲しい」と言うのが私の切なる願いでもあり、通信制・絵画講座は物理的な理由で教室に通う事が不可能となった方などにも、絵を描き続ける環境作りのお手伝いが出来たらと言う思いで開講しています。

・・・

そんな次第で、菊地さんの更なるご活躍をお祈りし、「菊地式・山水画」の更なる進化を今後も見守らせていただきたいと思います。

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2010年8月19日 (木)

【通信制・絵画講座】フィリピンからの手紙 その13 「万川集海」

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まれに見るほどの酷暑となっておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

秋の個展に向け、長めの夏休みを頂いて制作活動に集中しておりますが、案内ハガキの印刷も上がり、いよいよラストスパートです。

そんな折、日本よりも更に暑いフィリピンより、菊地氏の新たなご報告が届いております。

この期間、私は長野に滞在して作品制作をしておりましたが、そのような状況においても講座が継続できるのが通信制・絵画講座の利点ではないでしょうか?

今回の菊地作品は、「万川集海」と題された、山城に暗躍する”忍者”を描いたもので、限定された明暗と色彩によって「闇」を表現するためにかなりのご苦労をされたようです。

例によりまして、こちらのアルバムに途中経過と講座でのやり取りの様子を、そして、記事の後半部に菊地氏の作品解説を掲載いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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2010年7月 7日 (水)

【通信制・絵画講座】フィリピンからの手紙 その12 「小豆島の春」

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フィリピンの菊地氏より、新作が届きました。
今回の作品「小豆島の春」は、懐かしさと情緒漂う小豆島の小学校の風景を描かれました。
ご本人による作品解説をいただきましたので、そのまま「続きを読む」に引用させていただき、講座内でのやり取りの様子は、従来どおり、こちらのアルバムに制作過程と併せましてご紹介させていただきます。
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2010年3月24日 (水)

【通信制・絵画講座】フィリピンからの手紙 その11 「深山雪景」

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通信制・絵画講座受講者の、フィリピン在住菊地氏より新作です。

今回は、スケッチブック2ページを縦に連結した掛け軸状の空間で深山の風景を描かれました。

「実験作」とのことですが、縦長の空間を大胆に活用され、奥行きある一枚に仕上がったのではないかと思います。

いつものようにこちらのアルバムに、講座でのやり取りを添えた制作過程をレポートさせていただいておりますので、講座受講のご参考に、また、読み物としても楽しんでいただけたらと思っております。

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2010年2月18日 (木)

【通信制・絵画講座】フィリピンからの便りその10 「夜明け、雪のカレル橋」

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フィリピン在住の菊地氏から、通信講座に新作が届きました。

ご本人曰く「暑い国にいると、勝手なもので、寒い景観や落ち着いた雪景色を見たくなります」との事で、資料写真は雨の風景ですが、それを元に心象風景としての雪景色を描かれました。

ヨーロッパの風景には初挑戦の菊地さんですが、新たなモチーフと相まって、季節感を変えて描く事で、オリジナリティー強い一枚に仕上がったのでは無いでしょうか?

そんな訳で、いつものようにこちらのアルバムに、講座でのやり取りを添えて制作過程の写真をアップいたしましたので、ぜひご一覧ください。

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2010年2月 3日 (水)

【通信制・絵画講座】フィリピンからの便り・その9

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これまで、サンプル試験にご協力いただいて参りましたフィリピンの菊地氏より新作が届きました。

正式開講した通信制絵画講座の受講者第一号として、ブログでの発表に引き続きご協力いただけることになりましたので、受講を希望される方のご参考に、そして、ブログ読者の方々には、絵画制作の試行錯誤の楽しさをお伝えして行かれたらと思います。

そんな訳で、、、今回の作品は、「厳冬の摩周湖」と題された、雪景色の北海道の風景です。

詳しくは、こちらのアルバムをごらん頂こうと思いますが、菊地氏はこの作品の中に、透き通るような冷たい空気を表現する事にチャレンジされています。

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2009年12月19日 (土)

気分一新♪

ブログデザインを一新しました。

コレまでは、ブログサイトのテンプレートを使っていましたが、今回からはオリジナルテンプレートで行こうと思います。

編集方法に慣れていないので、順次改定していく積りですが、何か不具合がありましたらご指摘いただけると嬉しいです。

来年からは、通信講座もスタートしますので、この機会に、ブログタイトルも変更し、当ブログをしばらくの間通信講座の拠点ページとしても利用して行こうと思います。

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2009年12月12日 (土)

【通信制・絵画講座】2010年1月開講いたします

約半年のサンプル試験を経まして、2010年1月より「通信制・絵画講座」を正式に開講いたします。

それに先立ち、日本画・水彩画教室ホームページ内に、新たに通信制・絵画講座のページを立ち上げ、詳細を発表させていただきました。
(教室ページメニューバーの通信講座のリンクよりご参照ください)

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2009年12月 8日 (火)

【通信制・絵画講座】フィリピンからの便り・その8

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通信制絵画講座、フィリピンの菊地氏より、新作が届きました。

現在、フィリピンでは、ミンダナオの一部に37年ぶりの戒厳令が引かれ、緊張した状態が続いているとの事。

私が疎いだけかもしれませんが、日本ではそんなニュースが大きく取り上げられることも無く、現地の特派員の方々も嘆いて居られるとの事で、、、平和な日本では想像もつかないような緊張感と向き合いつつ、貴重な余暇の時間に絵を描かれることが、少しでもお役に立てて居るのであれば、私も光栄です。

そんな訳で、、、今回の新作は、遠い日本の秋を想いながら描かれた、「京の秋」と題された作品です。

中国風の山水画から始まり、フィリピンの色鮮やかな風景を経て、雅な京都の紅葉にチャレンジされました。

色彩の多い作品は、色同士のバランスを取るのが重要で、思いのほか纏め上げるのが難しい作業になりますが、水彩絵の具の限界に苦しみつつ、攻めの姿勢を貫いた一枚とまりました。

例によりまして、こちらのアルバムに完成までのプロセスと、講座でのやり取りを纏めましたので、ごらん頂けたらと思います。

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