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2015年6月 2日 (火)

【レポート】日本画ワークショップ「~絵の具を流して~森を描こう」

毎年の恒例となりました、高崎昇平さんと共同で主催しております、信州高遠美術館での日本画アートスクール。

本年のテーマは「~絵の具を流して~ 森を描こう」ということで、日本画絵の具独特の粒子感を感じながら、自然の風景を描いていただきました。

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「絵の具を流す」とは、画面を傾けて絵の具を流すように塗ることで、しずく状の固まりや、自然にできる模様を利用し、たくさんの葉の茂った森などの風景の複雑な表情を描く試みです。

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以下、授業資料に沿って、授業内容をご紹介いたします。

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【資料1】
授業の前置きとして、絵の具のラベルに記された、絵の具の種別、粒子番号などを例にとり、絵の具の製造過程の画像などを紹介しながら、日本画絵の具のことについて解説しています。

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【写真】京都・みやこえのぐ様より、資料をご提供いただきました。

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【資料2】
行程1,2は、絵の具を膠と練り合わせ、下地塗りをします。

「絵の具を流す」方法は、水平に置いた画面に絵の具を塗り、平筆などで水を上塗りしたのちに画面を傾けて絵の具を流す方法と、傾けた画面に多めの水を含んだ筆で絵の具を流すように塗る方法など、工夫しながら表情を出します。

さらに、何色もの色を積み重ねることで、深い色味や、複雑で面白い表情を作ります。

およそ、ここまでの行程で午前中の作業が終了。
お昼休みを挟んで、午後の部へ。
作品アルバムには、昼休みの段階での途中過程と、完成作品を比較できるように画像を並べてみました。

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【資料3】
下地が出来上がったところで、樹木の描き方の基本について解説。
資料画像のように、樹木の立体感を意識しながら下図を描きます。

また、下図作成の際には、流れた絵の具で自然に出来た模様を利用して構図を考えると、自然流れで風景を描くことが出来ます。

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【資料4】
いよいよ、描きこみ・仕上げの最終段階です。
おぼろげに浮かび上がってきた風景を、力強く描きこんでいきます。

ある程度描きこんだところで、全体の光な流れなどを考えて全体をまとめていくと、ぐっと雰囲気のある作品に仕上げることが出来ます。

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以上のような授業内容でしたが、今回もまた、魅力的な作品がたくさん出来上がりました。

これまでの、桜や紅葉など、具体的なモチーフが設定されたものと比べ「森を描く」という抽象的なテーマでしたが、流れた絵の具の表情からとても自然な形でイメージを膨らませ、まるで生き物のごとく様々な表現形態の風景画が生まれてくる過程を、たいへん興味深く見守らせていただき、よい勉強をさせていただけた気持ちです。

右サイドバー内に、授業の模様と作品をまとめたアルバムを作りました。
先述の通り、途中過程の画像と完成作品を続けて見ていただける様にまとめてみましたが、「生き物のごとく」作品が変化した過程を追体験していただけると思います。

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