教室に在籍しております尾崎芳郎君が、初の個展を開くことになりました。
開催日程等は、以下のとおりです。
●日時/平成18年9月12日(火)~18日(祝・月)
9:30AM~5:00PM(最終日は4:00PMまで)
●会場/栃木県那須郡那珂川町 馬頭広重美術館 視聴覚研修室ギャラリー
【以下、作品展レポート】
○準備編○
9月10日(日)、尾崎君の展示の手伝いと激励を兼ねて、馬頭広重美術館まで行ってきました。
美術館のある那珂川町は、栃木県中東部にある小さな町で、昨年、旧・馬頭町と小川町が合併して出来た新しい町です。
尾崎君は子供のころ温泉療養に通ったのがきっかけで、美しい自然に囲まれたこの地を気に入り、第二の故郷としてアトリエを構え、現在は自宅と往復しながら馬頭周辺の風景画などを描いています。
私も以前、尾崎君の案内で馬頭町を訪ねた事がありましたが、新町名に変わってからは初の訪問となりました。
船橋からは、国道16号で常磐道・柏インターへ、水戸で高速を下り、一般道で更に北へ向かいます。ちなみに、今回の所要時間は、船橋→柏(約一時間)、柏→水戸(約一時間)、水戸→馬頭(約一時間半)といった感じで、少しの渋滞と昼食休憩をとったので、順調なら約三時間程度の道のりだと思います。
途中いくつかポイントになる分岐点があるのですが、出発前に尾崎君のお父様から道順を詳しく教えていただいていたので、無事那珂川へたどり着くことが出来ました。
以前に見覚えのある風景が見えて来て一安心しつつ尾崎宅付近に差し掛かると、ちょうど出発準備をしている尾崎君一家と遭遇!
私の車に気がつき手を振る尾崎君の表情には、初個展への期待と緊張が遠目にも判かる程にじみ出ているように感じました。
「先に行ってるね!」と、、一足先に美術館へ。
会場の馬頭広重美術館は、建築家・隈研吾氏の設計による美しい近代建築でも有名で、地元産の八溝杉による格子(ルーバー)に包まれた奇抜なデザインながら、周囲の自然と溶け込む落ち着いた風格も併せ持ち、市街地一番の上座のような場所に鎮座するように建っていました。
美術館を確認してから街の様子などを少し偵察して戻って来ると、ご一家も到着しており作品搬入のはじまりです!
美観を考え敢えて裏手側に設置したと思われるメインエントランスから美術館へ入り、展示場となる視聴覚研修室へ案内されると、これから始まる展覧会に、期待が膨らみます。
車から降ろした作品を運び入れ、まずは会場の設営です。
この部屋は多目的空間になっているので、展示用の壁面を目的にあわせて自由に配置出来るのですが、尾崎君の希望で、部屋の隅にある大窓をつぶさず、外光の差し込む自然な展示空間を作ることにしました。
壁面の設置が終わると、一番大切なポイントでもある作品の配置決めですが、そこで問題発生!作品数に比べて壁面が窮屈な様子。
「足りなくて悩むよりは、選ぶのに苦労するくらいの方がいいよ!」と、出来るだけ多くの作品を持ってくるようにアドバイスしたのは他でもないこの私ですが、、、いざ作品を減らすとなるとなかなか非情になれないのも絵描きの心情というもので、尾崎君も「減らしていいっすよ!」と言いつつも、ちょっと悲しそうな表情で、諦めがつかない様子。
そこで、入り口側の本棚を利用してそこに幾つか小品を置くことを提案しましたが、尾崎君は相変わらず釈然としないので、当初の「大作を分散させる」という方針を捨て、小品だけをひとつの壁にまとめその距離を詰めて飾ってみると、思いのほか空間に余裕が生まれ、結局1点も省かずにすべての作品を飾ることが出来ました。
そして、最後の大仕事はスポット照明の設置。
先述のとおり、多目的空間ゆえ、通常のギャラリーのような照明用レール等が無いため、配線等に少々手を焼きましたが、スポットライトに光がともると一気に部屋の雰囲気が視聴覚室からギャラリーに変貌!
あとは、題名を印刷したキャプションをつけ、看板を掲げ、最後の仕上げです!尾崎君は、出来立ての受付にうれしそうに腰掛け、お客様方へ手渡す予定のポストカードや、芳名帳などをスタンバイし、初日に備えます。
さあ、いよいよ準備も万端!翌日の定休日をはさんで、作品展がスタートします♪
○展示編○
9月12日(火)
展覧会初日。
あいにくの空模様でしたが、緊張して受付の席に着くと、開場まもなく馬頭での展覧会をすすめてくださった金子さん(地元の絵描きさん)が真っ先に足を運んでくださいまして、「とうとう始まったね~」と一緒に喜んでんでくださいました!
そこへ、絵画教室からの花束が届き、次第に会場は賑わい始めました。
その後、馬頭アトリエのご近所さんや、台湾から観光にみえた方などまで、たくさんの方が見に来てくださり、初日の展示はあっという間に終わりました。
9月13日(水)
展示二日目。
2日続けてのあいにくの雨でしたが、そんな中、下野新聞支局長の石田さんと言う方がじきじきに、私の活動について取材してくださいました。
取材を受けたのは初めてだったのでとても緊張してしまいましたが、熱心に聞いてくださったので、なんとかスムーズに話すことが出来ました。
また、烏山のギャラリー「ここ侶」のオーナーとおっしゃる方や、広重美術館を応援している議員さんなども来られ、緊張の一日でした。
9月14日(木)
展示三日目。
朝、開場してまもなく、地元の障害者団体「作業所ポニー」の方々が、10名以上のグループで
見に来られまして、そのなかのある男性が「スイトピーの絵、気にいった!」と言ってくれました。
そうこうしていると、プロの写真家の方が見に来られ、「森の小道」の作品を見て「光と影がいいねー!」とか、「諦めちゃだめだよ!必ず道は開けるから!!」と、褒めてくださり、とても嬉しかったです。
9月15日(金)
展示四日目。
この日は、久々、朝から良い天候になり、気持ちの良い一日になりました。
佐野市からの団体さんが広重の絵を見に来た流れで私の絵も見に来てくださり、忙しい時間もありましたが、休み前だからなのか?その後は来場者も少なくゆっくり時間が過ぎていきました。
9月16日(土)
展示五日目。
読売新聞に記事を載せていただけたようで、「新聞をみたよ!」という方が、宇都宮からわざわざ見に来てくださいまして「やさしい絵ですね~」と感想を言ってくださいました。
また、美術館の裏に小学校があり、この日は運動会が開かれていたので、たくさんの地元のお子様達にも見てもらうことが出来ました。
その中のある子が「並木道が気に入った!」と言ってくれたのが、私にとってとても印象深かったです。
9月17日(日)
展示六日目
「森の小道」の取材に通った黒磯市の森でスケッチ中に出会った女性が、病院の先生とおっしゃる旦那さまを連れて見に来られました。
その方とは制作中にも何度かお会いして、途中の絵を見てもらっていたので、完成したのをとても嬉しそうに見て、「病院の玄関に飾るから私にも一枚絵を書いてください!」と、絵の注文までくださいました!
そして、水曜日に取材を受けた下野新聞にも記事が載り、驚くほどたくさんの方が会場に押しよせ、家族全員で応対するのも精一杯の一日でした。
9月18日(月)
展示最終日
いよいよ、展示も最終日。
昨日の疲れもまだ残っていましたが、さいごの気力を振り絞って会場へ向かうと、常陸太田市の議長さんとおっしゃる方が来られ、ゆっくり熱心に作品を見ていただき、応援のお言葉などもいただいて、疲れた体にも元気が出ました。
最終日の掛けこみで、最後に来て更にたくさんの方が訪れ、7日間の会期も無事盛況のうちに終わることが出来ました。
そして、展示時間が過ぎると、両親とともに名残惜しい気持ちを押さえて作品を片付け、近くのレストランへ向かって、家族で打ち上げをしました。
両親ともきっと疲れていたのにすごく楽しそうだったので、僕も嬉しかったです。
【展示を終えて】
初めての展覧会だったので、「本当に人が見に来てくれるのか・・・?」不安も多々有りましたが、始まってみると、たくさんの方々が見に来られ、励ましの言葉などもいただき、その不安も吹っ飛びました。
そして、新聞に2度も載せていただいたり、絵の注文までいただいたこと、プロの写真家の方に褒めていただけた事など、とても大きな自信になりましたし、第二の故郷である馬頭の方々に喜んでいただけたことが私は何よりも嬉しく、とても感謝しています。
また、展覧会のあと、お世話になった美術館のスタッフの方にお礼の挨拶に行くと「ぜひまたココで展覧会をしてくださいね!」と、温かなお言葉を掛けていただき、それに応えるためにも、ぜひまた頑張って、作品がたまったら第2回の個展も開きたいな!と思いました。
平成18年秋 尾崎芳郎
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