新日曜美術館「青森県立美術館開館記念展 シャガール 『アレコ』とアメリカ亡命時代」
以前、当ブログの記事にも書きました、青森県立美術館がグランドオープンを迎えたようで、昨日の「NHK・新日曜美術館」で取り上げられていました。
会場についての情報は、美術館のホームページなどをご参照いただくことにしまして、、、”あの時”、空っぽだった美術館に、オープニング企画展の「シャガール作品」が並ぶ様子は、(図々しくも)ちょいとばかり感慨深いものがありました、、、♪
番組中では、この美術館のシンボルともいえる「あおもり犬」を制作した「奈良美智氏」がゲスト出演し、彼なりの解釈でシャガール作品を解説していたのですが、、、その冒頭で、シャガールに対する思いを訊ねられた奈良氏が「学生時代には、シャガールの絵はファンタジーが強すぎて魅力を感じなかったのだけれど、大人になるにつれ、次第に彼の作品が巧みな計算に基づく色彩構成によって描かれている事に気付き興味が湧いてきた」と、語っていたのですが、、、その意見には私も共感できまして、、、。
私自身、改めて”現在の目”でシャガール作品を見ていると、奈良氏の言うところの色彩のみならず、その線や形も、「やっぱり巧いな!」と、、、。また、そう言った描く”技術的”な事だけではなく、脳内イメージを形にする”表現力”という点においても、実に”深い力量”を感じ、改めて青森に足を運び実物を見てみたいという気持ちになりました。
・・・
今回、急な事情で里帰りして何気なく前記事の「茅野市美術館」という新しい美術館を訪ねた訳ですが、その直後に「青森県美」の話題を目にし、二つの「点と点」が太いラインで結ばれ、「新たな地方発の文化の息吹」を感じずには居られない日曜日だった訳ですが、、、さらに、タイミングよく、「素敵な宇宙船地球号」という番組で、福島県いわき市に今年5月オープンした「アクアマリンふくしま」という水族館の紹介ドキュメントを目にしました。(左画像は水族館のシンボルマーク)
番組中では、水族館のメインコンテンツともいえる巨大な「黒潮水槽」に、新たに奄美大島で採取した”カツオ”を加える様子をレポートしていたのですが、、、アクアマリン水族館は、「見るだけではなく、命を考える空間」というコンセプトに従い「水槽の中で小宇宙を作る」と言う館長の哲学の実現を目指して、「あえて天敵を入れることで生態系を再現」「太陽光を取り入れて魚本来の色と環境をまるごと再現」「展示する魚介類は全て自分たちで採集する」などの拘りを持って、魚の採集時には漁師さんの船に同乗して魚が暮らしていた環境を実感し、その経験を元に、できる限りそれに近い環境再現に努めて居るのだそうで、、、。「自然のままの姿で泳ぐ魚をお客さんに見てほしい」という一念で頑張る職員の方々の姿は感動ものでした。
・・・
そんな「結ばれた点と点」の数々から、、、「地方の時代」などと言われるようになって、それなりの時間が経過し、、、いよいよ蒔かれた種が芽を出し、花を咲かせはじめたのではないか?・・・と、実感した訳ですが、、、。
また、魅力的な施設は皆、それを運営する~”心ある”~スタッフの方々や、それをサポートする地域の方々の「熱い想いやメッセージ」が形となって私達鑑賞者の心に響くからこそ魅力的なのであって、「お金を掛けて箱を作っただけでは、そこには何も起こり得ないのではないか?」と、、、。
私自身、「一介のものづくり人間」として、大変参考になると共に、「思いを伝える」ということの大切さを改めて実感させられた、「3つの、地方文化施設」の姿でありました。
| 固定リンク
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/182674/11160885
この記事へのトラックバック一覧です: 新日曜美術館「青森県立美術館開館記念展 シャガール 『アレコ』とアメリカ亡命時代」:


コメント
こんにちは。。
地方に素敵な美術館がどんどか出来ていいですよね~。。旅に出たくなります。
私も番組観たのですが(奈良さんがコメントされるとは、思いませんでした。)シャガールは、学生時代にデートに「シャガール展」に誘われ、(いかにもデートに使いそうでしょ。)それ以来まともに観た事がなかったのですが今回、紹介されたのを観ると意外と骨太な側面も見られて面白くてちょっと実物が観たくなりました。
でも「あおもり犬」の実物もかなり観たい。
投稿 Nakaji | 2006年8月 1日 (火) 12時27分
故郷創生資金なんてので、政治が手助けして地方の活性化を図ろうとしたこともありましたけど、結局、お金を配って種まきしただけでは、芽を出さないのですよね?
青森県美などは、東京でもあれだけの規模のものはなかなか無いですし、、、わざわざそこを目指しても行く価値があるところかもしれませんので、ぜひ一度行ってみてください。
投稿 千葉の日本画家 | 2006年8月 1日 (火) 17時54分