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2006年7月31日 (月)

新日曜美術館「青森県立美術館開館記念展 シャガール 『アレコ』とアメリカ亡命時代」

Pamphlet

以前、当ブログの記事にも書きました、青森県立美術館がグランドオープンを迎えたようで、昨日の「NHK・新日曜美術館」で取り上げられていました。

会場についての情報は、美術館のホームページなどをご参照いただくことにしまして、、、”あの時”、空っぽだった美術館に、オープニング企画展の「シャガール作品」が並ぶ様子は、(図々しくも)ちょいとばかり感慨深いものがありました、、、♪

番組中では、この美術館のシンボルともいえる「あおもり犬」を制作した「奈良美智氏」がゲスト出演し、彼なりの解釈でシャガール作品を解説していたのですが、、、その冒頭で、シャガールに対する思いを訊ねられた奈良氏が「学生時代には、シャガールの絵はファンタジーが強すぎて魅力を感じなかったのだけれど、大人になるにつれ、次第に彼の作品が巧みな計算に基づく色彩構成によって描かれている事に気付き興味が湧いてきた」と、語っていたのですが、、、その意見には私も共感できまして、、、。

私自身、改めて”現在の目”でシャガール作品を見ていると、奈良氏の言うところの色彩のみならず、その線や形も、「やっぱり巧いな!」と、、、。また、そう言った描く”技術的”な事だけではなく、脳内イメージを形にする”表現力”という点においても、実に”深い力量”を感じ、改めて青森に足を運び実物を見てみたいという気持ちになりました。

・・・

Aboutlogo_logo 今回、急な事情で里帰りして何気なく前記事の「茅野市美術館」という新しい美術館を訪ねた訳ですが、その直後に「青森県美」の話題を目にし、二つの「点と点」が太いラインで結ばれ、「新たな地方発の文化の息吹」を感じずには居られない日曜日だった訳ですが、、、さらに、タイミングよく、「素敵な宇宙船地球号」という番組で、福島県いわき市に今年5月オープンした「アクアマリンふくしま」という水族館の紹介ドキュメントを目にしました。(左画像は水族館のシンボルマーク)

番組中では、水族館のメインコンテンツともいえる巨大な「黒潮水槽」に、新たに奄美大島で採取した”カツオ”を加える様子をレポートしていたのですが、、、アクアマリン水族館は、「見るだけではなく、命を考える空間」というコンセプトに従い「水槽の中で小宇宙を作る」と言う館長の哲学の実現を目指して、「あえて天敵を入れることで生態系を再現」「太陽光を取り入れて魚本来の色と環境をまるごと再現」「展示する魚介類は全て自分たちで採集する」などの拘りを持って、魚の採集時には漁師さんの船に同乗して魚が暮らしていた環境を実感し、その経験を元に、できる限りそれに近い環境再現に努めて居るのだそうで、、、。「自然のままの姿で泳ぐ魚をお客さんに見てほしい」という一念で頑張る職員の方々の姿は感動ものでした。

・・・

そんな「結ばれた点と点」の数々から、、、「地方の時代」などと言われるようになって、それなりの時間が経過し、、、いよいよ蒔かれた種が芽を出し、花を咲かせはじめたのではないか?・・・と、実感した訳ですが、、、。

また、魅力的な施設は皆、それを運営する~”心ある”~スタッフの方々や、それをサポートする地域の方々の「熱い想いやメッセージ」が形となって私達鑑賞者の心に響くからこそ魅力的なのであって、「お金を掛けて箱を作っただけでは、そこには何も起こり得ないのではないか?」と、、、。

私自身、「一介のものづくり人間」として、大変参考になると共に、「思いを伝える」ということの大切さを改めて実感させられた、「3つの、地方文化施設」の姿でありました。

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2006年7月30日 (日)

茅野市立美術館「マックス・クリンガーと、ドイツ表現主義の版画」展

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ひょんなことから、この週末は生まれ故郷に帰ることになり、昨年10月にオープンしたばかりの「茅野市美術館」(長野県茅野市)に行ってきました。

Img_1346hosei_1 この美術館は、「市民一人一人が主人公になれる市民のひろば」というキャッチフレーズの元、市民主導で建設された「茅野市民館」という複合文化施設の中にある美術館で、、、市民館の館内には、大小2つのホールや、多目的なイベント会場、図書室、その他諸々の施設が用意され、様々なイベントなども催されているそうです。

すぐ隣の茅野駅構内からアクセスする2Fの入り口から建物の中へ入ると、ガラス張りのスロープを下って美術館のある1Fへ向かうのですが、その右サイドには図書室や音楽スタジオなどの施設が階段状に併設され、市民の方々の集いの場所にもなっていまして、この近代的な施設が街に上手く溶け込んでいる様子が伺えます。

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その先に美術館の受付を見つけたのですが、入り口が分からず立ち往生していると、「ここからお入りください!」と、係りの方がすぐ横の大きな壁に手を掛けると、高さ6メートルはあろうか?という壁が観音開きの扉になっていて、驚きとともに展示室へ。

今回の企画の「マックス・クリンガーとドイツ表現主義の版画」―幻想と現実を刻む線―は19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍したドイツの芸術家マックス・クリンガー(1857‐1920)と、ドイツ表現主義作家の銅版画作品を集めた展覧会で、私は最終日前に駆け込んだので絵画ギャラリーの展示しか見る事が出来ませんでしたが、作品展と連動し、関連する音楽や映画の鑑賞会なども企画されていたそうで、幅広く複合的な文化貢献を目指すこの施設の意気込みが感じ取れます。

そんな展示室の入り口には大きな文字で「手袋を探せ。」と書かれたポスターが貼ってあり、警備員の方が「この展示は、クイズになっているんですよ」と、小さなパンフレット状の問題集を手渡し、内容を説明してくださいました。

クリンガーの作品は、確かに「クイズを出したくなるほど繊細」で、細部のディテールまできめ細かく描かれて居るのですが、リアルな描写とは裏腹に、何処か?現実離れした空気の漂う不思議な作品で、確かなデッサン力に裏打ちされた線描と相まって、深い色の陰影表現がとても巧みで、、、そんな陰影表現が彼の作品のもつ「雰囲気」を演出しているのかもしれません。

その辺りは、「モノクロの絵画」という点で墨絵にも通じるものがあるので、個人的にも大変興味深く観察させてもらいましたが、、、銅版画の場合は墨絵のような偶然性はなく、すべてが「手で描いた作為的な線の集合体」で構成されている訳ですから、正確なコントロールが効く分、「雰囲気」を表現するのは難しいのではないでしょうか?

また、そんな「高度な技」を駆使しつつも、複雑なディテールに紛れ、動物や人間の顔などが隠し絵のように描きこまれていたりして、遊び心も忘れていないと。。。♪

そんなことを感じつつ、クイズの回答用紙を記入していると、過日、諏訪での展覧会の会場に足を運んでくださったこの美術館の学芸員の方をお見かけし、声を掛けると私のことも覚えていてくださったようで、この美術館や今回の展示のことなど、美術館側のサイドストーリも聞かせていただく事ができたのですが、、、。

彼女の話を聞いていると、「手袋を探せクイズ」なども、単なるお遊びではなく、「少しでも作品を深く鑑賞してもらいたい」という企画者の思いが伝わってきて、生まれ故郷の隣町にできたこの新しい美術館が、「美しい近代的な概観にも負けない「魅力的な中身」を伴う素敵な美術館に育っていくのではないかな?!」と、期待を込めて応援したくなるような展覧会でした。

茅野市民館(アクセスガイドはこちら)に隣接するJR茅野駅は新宿から特急電車で約2時間あまり、私の生まれ故郷の諏訪市のお隣の駅です。長野方面へご旅行の際にはぜひ、立ち寄ってみてください!

【追伸】諏訪地方は、先日の集中豪雨により大きな被害を受け、所々に災害の傷跡なども垣間見た訳ですが、、、そんな故郷にエールを贈る意味でも、明るい話題を記しておきたいと思います。

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2006年7月29日 (土)

縄文国際コンテンポラリーアート展inふなばし2006「縄文のエスプリ」

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船橋市飛ノ台史跡公園博物館にて、7月23日より9月17日まで開かれて居ります、「縄文のエスプリ」展を見てきました。

会場は約7千年前の縄文時代早期の遺跡として有名な「飛ノ台貝塚」の保存を目的に平成12年に建設された博物館で、1Fは企画展示用のギャラリースペース、2Fには飛ノ台貝塚を中心とした展示、3Fには船橋市内に点在する縄文遺跡を中心とする展示がされていています。

また、3Fには展示の中には、貝塚から出土した貝殻や、土器の破片などを手にとって鑑賞できるコーナーや、ワークショップ用のスペースなどもあって、「見るだけでなく体験もできる」博物館のようです。

そして今回の目的は、ギャラリースペースでの企画展「縄文国際コンテンポラリーアート展inふなばし2006”縄文のエスプリ”」です。

この展示には、昨年12月の教室展のときに、船橋市民ギャラリー(船橋スクエア21ビル)で知り合いになった、墨絵作家の「荒井恵子」さんが国内外の8名のアーティストと共に(計9名)参加されて居り、ご案内をいただきました。

荒井さんは、油絵出身ながら、オリジナルな表現を模索し墨絵に転向された方で、地元船橋を起点に海外(フランスなど)でも精力的に活躍されて居り、自由で力強い作品を描かれる方です。

Img_0899_1 館内に入ると、すぐ奥の展示スペースの約半分が2Fまで吹き抜けになっていて、荒井さんの作品はその高さを目一杯使ったダイナミックなもので、真っ先に目に飛び込んできました。

縦に長く連なるのは「作品博物館公園内に埋めて掘り出し現在と過去の融合によりできた」という、40号の10連作(写真よりも更に上があります)。そして、その左右には、「作品埋蔵、発掘の体験後に制作した」と言う100号の作品が2点配置されています。

モノクロの墨絵に、埋蔵土そのものの褐色の色彩と、(染物工場から仕入れた)藍の廃液や柿渋などを用いて独特の深みを醸し出していて、墨絵でも日本画でもない独特の質感が大変に興味深い作品でした。

そして、ぐるりと周りを見回すと、壁面には主に海外の正体作家の方のペイント系の作品が掛かり、床面には、日本の作家の方の造形作品が龍安寺の石庭のように配置され、全体が「古代」をテーマに統一され、纏まりのある良い展示に成っていたように思います。

その中で目を引いたのは、瀬畑亮氏の「セロハンテープアート」。

Img_0901 発泡スチロールなどの芯材を一切使わず、ぐしゃぐしゃと丸めたセロハンテープの核に雪だるまのようにセロハンテープを巻きつけながら複雑な立体物に仕立てていくという手法で、古代の生物を象った不思議な形の造形物が制作されています。

日常ありふれた素材ながら、改めてそれが作品として大きな塊になったものを見ると、鼈甲のような深みのある色彩と、「今日出来上がったばかりでも、不思議と、何年も前からそこにあったような?」懐かしさを醸し出しているように感じました。

今回案内を頂くまで、私は船橋にそんなユニークな展示をする博物館があることを知らなかったのですが、アート展はもちろんの事、、、船橋市内の私が住む周辺にもたくさんの遺跡がある事なども知る事が出来て勉強にもなりましたし、そんな古代のロマンにあふれた環境での作品展は、とても面白い試みではないか?と思いました。

博物館へのアクセスは、東武野田線「新船橋駅」から徒歩8分、東葉高速線「東海神駅」から徒歩12分、京成線「海神駅」からは徒歩15分、(JR船橋駅からは新京成バス利用)との事ですので、ぜひ一度、この機会に足を運ばれてはいかがでしょうか?

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2006年7月25日 (火)

新日曜美術館「若冲・プライスコレクションの全ぼう」

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先日の「NHK・新日曜美術館」で、「東京国立博物館・平成館」にて7月4日より開催されている「プライスコレクション「若冲と江戸絵画」展」が取り上げられていました。

その番組中で紹介されたコレクターのジョー・プライス氏の「私が感じた日本文化の魅力を(日本人に)もっと知ってもらいたい!」というメッセージを聞いて、私は、サッカー日本代表の新監督に就任したオシム氏の、就任会見での発言を思い出しました。
(皆さん既にご存知だとは思いますが・・・)

その発言とは、、、「サッカー日本代表を“日本化”させる」というものでした。

彼の言葉には、「形ばかりで中身を伴わない経済成長や真似ごとの国際化ではなく、原点に戻って「日本の価値」を足元から見つめなおし、オリジナリティーを磨き育てていくことがこれからの日本には必要なのだ」と言う、強いメッセージが込められて居ると思うのですが、それは、「日本人を”日本化”する!」と言い換えて、サッカー選手のみならず、全ての日本人が、心に刻むべきキーワードなのではないでしょうか?

・・・

伊藤若冲は、今から約200年前の江戸時代に京都で活躍した絵師で、、、と、彼の人となりや画業については参考ページを見ていただくことにしますが、、、その存在が広く認知され評価を受けるようになったのは、(長い歴史から見たら)ごく最近の事なのだそうで、プライス氏が収集を始めた頃には、若冲はまだ無名で、かなり安値で取引されていたのですが、彼は、そんな市場の評価などお構い無しに日本中を駆け巡り、自分の目で「美しい」と感じたものだけを夢中で買い集めたのだそうです。

番組中では、カリフォルニアにあるプライス邸の様子なども紹介されていたのですが、彼がコレクションを鑑賞するときにはいつも、西海岸の眩しい日差しをブラインドウと障子で調整し日本家屋柔らかな光を再現した空間で楽しむのだそうで、そんな彼の拘りは今回の展示にも大きく反映され、会場の一部にガラスケースの無い展示室を作り、綿密にコントロールされた照明によって、日本家屋の一日の光線の変化を再現し、移り変わる作品の表情を楽しめるよう、工夫されています。

そこまで光線に拘った展示は稀で、以前見た「法隆寺展」の時など、普段はお寺のお堂に安置されている仏像がスポット照明を浴びてガラスケースの中に展示されている姿に「やはりこういうものは、在るべき場所にあるべきなのでは?」と、ゲンナリした思い出もあり、プライス氏の演出には大拍手を贈りたい気持ちと同時に、彼の日本美術に対する造詣や愛情の深さをリアルに感じる展示方針だと思いました。

・・・

そして、番組の後半では、若冲作と言われる(署名が無いのだそうです)「鳥獣花木図屏風」と言う作品が紹介されました。

この作品には、まるで楽園のようにたくさんの動物が原色を基調とした鮮やかな色彩で描かれているのですが、その表現方法が圧巻で!
数メートル以上引きを取らないと全景が見れないのでは?と思われるその大作に近づいて見ると、動物達の細かな表情が1センチ単位くらいの格子状に分割され、まるでデジタルグラフィックのように表現されているのです。

話は飛びますが、、、私の教室に在籍して居る中学生の男の子(そのころはまだ小学生だった)に様々な画集を見せてみると、若冲の作品に強く興味を示しまして。。。
彼の目にはそれが「古臭い日本画」ではなく、マンガやゲームに出てくる「怪獣などのキャラクター」と同じ次元で映っている様で面白かったので、「彼なりに若冲を模写し、そこに現代の感性で斬新な色を付けてみたら面白いんじゃないか?」と思いつきまして、現在制作中なのですが、、、。

その作品が、当初私が想像していたよりも数段面白く斬新に仕上がってきていまして、、、「若い感性恐るべし!!!」と、その瑞々しさに心洗われる思いで見ていたのですが、、、200年も前の老絵師の作品は、更に輪をかけて若々しく斬新だったと、、、(汗)

・・・

今回の番組を通して、若冲や江戸の画家達の更なる魅力を再認識させられた訳ですが、、、身近なはずの”日本の魅力”をオシム氏やプライス氏のような”外人さん”に改めて教えてもらわないと気が付かないと言うのは、ちょっと情け無いんじゃないか?とも思えてきまして、、、。

特に、美術界はそんな逆輸入傾向が顕著で、「日本では見向きもされなかった作家が海外に渡って成功した途端、急に国内で持て囃されたりする」なんてこともしばしばで、、、更に遡れば、江戸琳派や浮世絵などの作品も、その価値に日本人が気づいた頃には既に大量の名品が海外に流出していた訳で、、、自らの魅力を「うっかり」見過ごしてしまった「愚かな歴史」をはっきり認識する必要があるのではないか?と思う訳です。

そういった意味では、オシムジャパンもプライスコレクション展も、単なるお祭り騒ぎで終わりにしてしまったら骨抜けな訳で、、、それに学んで、自らの目で新たな魅力や価値観を探究し創造してゆく事に目覚めなければ、、、日本人は相変わらず「自信を失ったまま」生きていくことになるのではないでしょうか?

そんな気持ちを抱きつつ、近いうちに、東京博物館へ足を運んでみたいと思います。

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2006年7月20日 (木)

カルチャー教室

カルチャー教室で、絵の講座をやっています。

「modern墨絵」と題する現代的な墨絵の講座で、この6月から講座をニューアル!!・・・などと、ホームページには威勢良く書いてますが、、、その内情は、いつ消えてもおかしくない様な、「崖っぷちの講座」なのでありました。。。(鬱)

その理由はいくつか有って、、、センターのロケーションが悪いとか、、、他に競合する絵画講座が多々有ったりとか、、、その他もろもろ。。。

でも、そんな外部要因は言い訳で、、、 ホントの理由も分かってるんですけど、「今のやり方」が理解されないのならば、方針を変えて人気講座になっても私にとっては意味が無いのです。

今回のリニューアルも、そんな状況を見かねた店長さんの「救済」措置でも有った訳ですが、、、新規募集の成果も無く一度は撤退も覚悟していました、、、。

そんな時に、突然のように救済者(=新入門の方)が現れたんです!!

・・・

私がこの講座に託するメッセージはとてもシンプルで、「絵を描く事のたのしさを解って欲しい」という、その一言に尽きるのですが、、、。

だからと言って、ただお手本を写し取り「絵を描いたような”気分”にさせるだけの楽しさ」では、ホントウとは言えないので、、、より本質的に、「創作の楽しさ」を探究できる講座にしたいと思い、試行錯誤しているのです。

そんな講座をやってみたいと思ったのは、アメリカでの体験にきっかけがあるのですが。

皆さんもご承知のとおり、アメリカは「何よりも個性を重んじる」国で、、、ある日突然絵を描き始めた人でも、作品が面白ければアーティストとして通用してしまう様な甘さもありますから、日本流の目で見ると、ぶっちゃけ、ショボイ絵も多い訳ですけど、、、(苦笑)

こと「自由さ」においては、やはり、アメリカンな感性は、日本とは比較にならないほど「ハイレベル」で、そんな事も「アリ!」なの?!と、驚く事もしばしばで。

お客さんも、ニューヨークの街角で売ってる怪しげなTシャツなんかでも、自分が気に入ればあっさり買ってしまうような人たちですから、、、日本人に有りがちな?「絵を見る前に作家の経歴を見てしまう」様な先入観は一切なく、、、でもその代わり、どんなに他人が薦めても、自分が気に入らないものには絶対に手を出さない・・・と、その辺りは徹底している訳です。

そんな彼らの価値判断の基準は、何を置いても、「フィーリング(心に響くかどうか?)」重視で、それを良く知っている画商さんは、更に厳しくそれを要求してきますので、そんな「ピュア」な目線の前では、過去に積み重ねた経歴も、アカデミックなデッサン力も無力で、ひたすら画面に「素直な気持ち」をぶつけるしかない訳です。

さらに、ぶっちゃけ言いますと、、、アメリカに行ったのも、日本での活動に行き詰まって、苦し紛れに活動の場を変えたというのが正直なところだったのですが、、、そんな体験を通じ、久しく忘れかけていた「絵を描くのが楽しい!」という、喜びを思い出す事が出来たようにも思うんです。

・・・

そんな想いがこの講座のベースにはあるので、、、基本的に授業の中では徹底的な「長所礼賛&楽しさ重視!」。

デッサン力が足りなければグシャグシャグシャって筆のタッチで誤魔化せばOK!だし、失敗しちゃったら、上からジャンジャン絵の具を塗り重ね、「案ずるよりも産むが易し」ってなノリで、描き進めばいいと・・・(笑)

そんないい加減な授業方針なのだけど、出来上がる生徒さんの作品は、どれをとっても似ている作品が無くて、予想外の秀作も多く、実に興味深いのです。♪

・・・と、話は最初に戻って、、、新入門の生徒さんはと言いますと、、、。

センターの新規募集広告に載せた「絵にはレシピなんて有りません」という、私のメッセージに反応してくれた生徒さんですから、、、私のそんな「授業方針」も次第に理解してくださった様で、、、今日も、実に楽しそうに「紙風船」の絵を描いてくれました♪

また、少し数がまとまったら、講座のホームページに生徒さんの作品画像をアップしますゆえ、この「過疎講座」の行く末を生暖かく見ももっていただけたらと、思う、私なのでありました。

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2006年7月19日 (水)

井の中の蛙・・・

教室BLOGなので、ニックネームも本名登録してたんですが、外へ飛び出す楽しさを知ってしまったので、外向きに、告知BBSで使った名前に変えてみました♪

しかし、井の中の蛙とはよく言ったもので、、、外の世界を知ろうとしなかったときには、全く広がらなかった視界が、ちょっと一歩を踏み出しただけでグンと大きく広がって、こんなに近くに素敵で楽しい人達が居ることを知るなんて、予想もしていなかった展開でした。

そんな訳で、こんごとも、どうぞよろしくお願いいたします。

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2006年7月17日 (月)

まったくコメントがつかないブログ・・・(涙)

BLOG開設以来数週間、、、コメント0状態が続いております(涙)

誰か何か書いて!・・・というか、アクセスカウンターすらないので、見てる人が居るのかどうかも不明だし、、、なんか、自信無くなりますねえ。。。

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岡本太郎 「明日の神話」

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岡本太郎氏の幻の大作「明日の神話」が、発見・修復され、公開されたのと言うニュースを聞きました・・・。

まだ現物を見ていないので何とも言えないのですが、テレビの画面に映し出されたその作品はまるで昨日仕上がったばかりの新作のように鮮やかな色彩に彩られていて、私は違和感を感じました。

「なぜ?、あそこまで奇麗に修復する必要が有ったのだろうか???」と。

骨董や古美術を愛好する人たちの世界には「時代がつく」という言葉が有って、文字どおり「年月を経て、古びた感じや古風なおもむきがでる。(三省堂「大辞林」より)」という意味なのだそうですが、その汚れを奇麗に拭き取ってしまうと、骨董的価値が半減してしまう事などもあるのだと、聞いた事も有ります。

もちろん、作品を次代に受け継いでいくと言う立場で、粗末に扱われ朽ちていくのを黙って見過ごしてはイケナイ!と言う考えも理解できますが、それならば、出来る限り現状を維持する方向で修復がなされるべきで、、、。

私はその道の専門家ではないので技術的な詳しい事は分からないですが、最近では科学の進歩によって絵画のクリーニング技術が向上したり、高度な成分分析によって、使用された画材や当時の色彩の再現なども可能になって来たようで、そのこと自体は喜ぶべきなのかも知れませんが、、、進歩した修復技術を闇雲に施すことは、本来の目的から逸脱した「技術のための技術」となってしまうのではないでしょうか?

話は変わりますが、、、そんな絡みで、あるファッションデザイナーの方(スイマセン、お名前忘れました)のしていた話、、、を思い出したのですが、、、。

そのデザイナーさんは、ルイ・ヴィトンの大ファンで、地下倉庫に大切に保管していた鞄が大雨のときの浸水で水没してしまい、とても残念に思っていた矢先に、たまたま、ルイビトンの偉い人(現在の社長?)と対談する機会が出来たので、「又とないチャンス!」とばかり、無礼を承知で「雨染みを修理する方法は有るか?」と尋ねてみたのだそうです。

するとその紳士は、、、、

     「その雨染みもバッグの歩んだ『歴史』ですから、それも含めて大事にしてやってください♪」

と、微笑みながら答えてくれたのだそうで。。。

デザイナー氏は「彼の豊かな言葉に深く感銘し、自分の浅はかさを恥じた」と言っていましたが、、、そんな「愛し方」もあるのですよね?

殊、文化財級の品物についてはそんな考え方が重要で(もちろん、それ以前にそんな不慮の事故から作品を守る努力は必要ですが)、作品が辿ってきた「歴史」に手を加え、何事も無かったかのようにその傷を消し去る行為は、作品の歴史自体を否定する事にもなり兼ね無いですし、何人も(もしかしたら作者本人でさえ)手出し出来ない「聖域」なのではないか?と思う訳です。

今回の修復作業の様子などレポートされていまして、粉々に砕けたコンクリート片を繋ぎあわせ、欠損部分なども限りなく原画に忠実に復元してゆく作業には、並々ならぬものを感じますし、もちろん、その情熱は作品に対する愛情に他ならないと思うので、その裏側を知ってしまうと、批判口調もトーンダウンせざるを得ない訳ですが、、、だからといって、その愛情が作品に対して正しく向けられたものか?は別問題かもしれません。

そんな目で今回の一連の流れを見ると、今回のプロジェクトをプロデュースしている人たちの姿勢が実にテレビ的と言うか?、、、私の目には、インパクト重視でパッと鮮やかに人目を引く風にしか考えていないように映りまして、、、。そんな意識で不必要に作品を磨き上げ、それをあたかも作品に対する愛情のごとく宣伝している事に、違和感を感じてしまったと、、、。

そういう意味では、私は「口当たりの悪いものを深くかみ締めながら味わう」ような感性で、最小限の修復を施し、その、「忘れ去らざるべき、故人のメッセージ」を公にする事は出来なかったのかな?、、、と思う訳ですが、、、。

私のおせっかいな私情はさて置き、あの世の、岡本氏は、この修復作品を見てどう思うのでしょうかね???

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2006年7月 4日 (火)

ご意見、ご感想、足跡のこし等はこちらへお願いいたします。

当ブログに対するご意見・ご感想、その他諸々、足跡をぜひお残しください!

また、美術館情報などは、個別の記事にコメント頂けましたら、詳しいご質問などにもお答えできると思います。

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2006年7月 3日 (月)

青森県立美術館のプレオープン

12cf 青森県立美術館のプレオープン・レポートです。

ゴールデンウイーク目前、大学時代の友人から突然連絡が入りました。彼は現代美術のアーティストで、「以前制作した大型のオブジェ作品を、東京の倉庫から実家のある青森へ引越すので一緒に行かないか?」とのお誘いに、急遽同行する事になったのです。

連休中の強行軍なので覚悟を決めて出発したのですが、タイミング良くひどい渋滞にも巻き込まれず、翌朝には十和田市に到着し、彼の実家で一休みしてから荷下ろしを終え、任務完了!

D44c_4少し遅れ気味だった桜前線が丁度追いつくように到来し、、、今年は見れずに諦めていた満開の桜を、思いがけず堪能できました。

明後日には千葉へ帰らねばならなかった為、翌日一日限りの自由時間に十和田湖の周辺を案内してもらう予定でしたが、明けてみるとあいにくの雨で、予定変更して、青森市内の三内丸山遺跡へ向かいました。

56d6_3 丸山遺跡は大変に有名な遺跡ですが、実際に訪れてみると予想を更に上回る規模で、広い丘に縄文時代の建造物などが無数に再現され、更にその建造物の大きさに圧倒されます。

一通り遺跡を見学すると、次は、同敷地内に併設された県立美術館へ。

そこは、今年(2006年)の7月の半ばにグランドオープンを控えた新しい美術館で、今はまだ作品の展示などはなく、プレオープンと言う形で館内を公開していたのですが、地方美術館には珍しく現代美術に特化した美術館で、建築もシンプルかつモダン。しかしながら、隣の三内丸山遺跡を意識した自然素材を多用したデザインで、それが絶妙なバランス感覚を演出しています。

また、作品が一切無い美術館というのも、ある意味貴重な空間で、それゆえに、建築家の意思そのものを感じることが出来、面白いものを見ることが出来たように思います。

Bf1a 内部に進むと、メインコレクションであるシャガールの巨大絵画を展示する予定の「アレコホール」という大きな展示室ががあって、、、。バレエの舞台の背景として描かれたと言う大型の映画スクリーン並の巨大画面を三面の壁面に配置できるようにしつらえた展示室は、かつて見たこともないほどの巨大壁面を有し、ホールに隣接するシアターとの境界の壁が可動式になっており、それを地下に格納するとシアターの観客席に座ったまま、巨大シャガールが鑑賞できるという大仕掛けにもなっています(驚)

9909_1 更にその奥へ進んだ突端に裏庭的な屋外スペースがあり、地元出身の奈良美智氏によるコミッションワークの「あおもり犬」がガラス越しにこちらを見つめています。(笑)

プレオープンの公開場所はそこまででしたが、同行した友人がこの美術館の企画したアートイベントに地元作家として参加していた関係で、スタッフの方のご好意で、上にあるレクチャールームなども見せていただく事が出来ました。

B842 館内は全て、消火栓やロッカーの案内文字などの細部に至るまで、設計者の青木淳氏自らのデザインで統一されているのですが、レクチャールームの小物一つにも妥協は無く、夢のような「教室」で子供達がアートを学ぶ様子が今からもう目に浮かぶ様でした。。。

片道10時間以上の距離があるので、再びここを訪れるのは容易ではありませんが、ぜひ次回はこの器に作品が入った様子もぜひ見てみたい!と思わせる「新美術館」に、新たな「地方の時代」を予感する体験でした。

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